部下のやる気をグングン上げる7つの方法

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きむにぃ
きむにぃ

どうも! 教え方と伝え方のスーパーバイザー、きむにぃ(@kimuniunchi)です。

部下のやる気が全然なくて困っていませんか?

少しでもやる気を出して、前向きな姿勢で仕事に向き合ってくれたら、これほど嬉しいことはないですよね。

実は、上司であるあなたの振る舞い方や働きかけ次第で、部下のやる気が大きく変わることをご存知でしょうか。

そこでこの記事では、

・人がやる気になる理由
・欲求とやる気の深い関係
・やる気を上げる具体的な方法
について解説します。

この記事に書いてあることを実践していただければ、今までやる気のなかった部下も見違えるように変わります。ぜひ、最後まで読んでくださいね!

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やる気の正体とは?

そもそも「やる気」とはどういうものでしょうか。

簡単に言ってしまうと、やる気とは欲求を満たそうとする気持ちのことです。モテたい、お金持ちになりたい、というものから社会に貢献したい、というものまで、内容にかかわらず「〇〇したい!」と思う気持ちがやる気です。

そして、その欲求を満たすために積極的に行動しようとすることが「やる気のある状態」です。反対に欲求がない状態で行動を起こそうとすることは大変難しいことです。

研修生A子
研修生A子

ん? どういうこと?

きむにぃ
きむにぃ

例えば、僕たちはお腹が減ると食事するよね。これは「食べたい。」という欲求に基づいて「食べよう。」というやる気が出ているからなんだ。反対にお腹いっぱいの時は「食べよう。」という気はなくなるでしょ?

研修生A子
研修生A子

あぁ、確かに! 私たちは欲求に基づいて行動しているんだね。

つまり、やる気のある状態というのは、欲求を満たすために行動を起こそうとする状態のことであり、やる気のない状態というのは、欲求そのものがない、または行動を起こすほどの欲求ではない状態を指します。

言い換えれば、やる気を出すためには何かしらの欲求があればいい、ということになります。相手がどういう欲求を持っているかわかれば、その欲求を満たしてあげるように働きかけることで、やる気を引き出すことができます。

人のやる気はマズローの欲求5段階説で説明できる

研修生A子
研修生A子

でも、他人がどういう欲求を持っているかなんてなかなかわからないんじゃない?

きむにぃ
きむにぃ

確かに細かいことまではわからないけど、実は人間の欲求というのは、ある程度の種類に分けることができるんだ。

人間の欲求については、アメリカの心理学者アブラハム・マズローが提唱したマズローの欲求5段階説が有名です。

マズローの欲求5段階説とは、人間の欲求はピラミッドのように5段階に分かれていて、低い階層の欲求が満たされると、その上にある高い階層の欲求を求めるようになる、といった考え方です。

マズローのピラミッド

人間は生きていくために食べたり寝たりする必要があります。このように生き物であるための本能的な欲求を「生理的欲求」といいます。

生理的欲求が満たされている人は、今度は心や体の健康を求めます。これを「安全欲求」といいます。このように人間は今ある欲求が満たされると、より人間らしい高い次元の欲求を満たそうとします。

生理的欲求
食欲、睡眠欲といった生物が本能的に持っているもので、生死にかかわるような欲求
安全欲求
健康な状態で暮らしたい、経済的に安定していたいなど安全、安心な生活を求める欲求
社会的欲求家族や会社など、何らかの集団に属していたいと思う欲求
承認欲求自分という存在を他者から認めてもらいたい、評価されたい、という欲求
自己実現欲求自分の能力を活かしたい、自らを成長させたい、など存在意義を見出すための欲求
研修生A子
研修生A子

なるほど。お腹がペコペコで今にも死にそうな人が「他人から評価されたい!」とか「もっと自分を成長させたい!」とは思わないもんね。

きむにぃ
きむにぃ

そうだね。ただし、「お腹はいっぱいじゃないけど家族といたい!」のように低次の欲求が100%満たされなくても次の欲求を求める場合もあるし、「お金はいらないから夢を実現させたい!」というように人によって欲求の優先順位が微妙に変わることもあるよ。

どの欲求が満たされていないかチェックする

部下のやる気を上げるためには、どの段階の欲求が満たされるよう働きかけるのが良いのでしょうか。

当然ですが、欲求がないもの、または十分に満たされていると思われる欲求に働きかけても意味がありません。食べることに困っていない人に対して「ランチをおごるから、頑張ってくれ!」と言っても意味がないのです。

では考えるべきはどの欲求か。社会人である以上、通常、生理的欲求と安全欲求は満たされているはずです。また、自己実現欲求の段階にいる人は、やる気に満ち溢れています。

そうなると、やる気がない人たちというのは、「社会的欲求」と「承認欲求」が満たされていない可能性が考えられます。そのため、部下のやる気を上げるためには、まずこの2つの欲求が満たされるような働きかけをします。

社会的欲求が満たされていない人のやる気の上げ方

社会的欲求は家族や会社などの集団に属していたいという欲求です。帰属欲求ともいいます。

研修生A子
研修生A子

会社にいるんだから社会的欲求は満たされているんじゃないの?

きむにぃ
きむにぃ

そう思うけど、会社にいても仲間がいなかったり、孤独を感じたりしている人はたくさんいるんじゃないかな。

研修生A子
研修生A子

あぁ! お昼休みに一人でランチ食べている人とか、会議に出席しても他のグループに圧倒されて発言できない人とかね!

きむにぃ
きむにぃ

そうそう。それに、いつまで経っても仕事を任せてもらえないと「自分はこの会社に必要ないんじゃないか?」と思う人もいるよね。

研修生A子
研修生A子

それ、すっごくわかる! そうか。単に集団に属しているかどうかじゃなく、その人が孤独を感じているかどうかが基準なんだ。

社会的欲求が満たされず孤独を感じている人は当然やる気が出ません。また、退職リスクが非常に高い状態になります。

そこで、次のような方法で社会的欲求を満たしてあげるようにします。

組織の一員と感じられるようチームを作る

チーム

会社によっては従業員が一人で黙々と目の前の仕事をこなしていく、という仕事もあると思います。チームワークを必要とする仕事に慣れている人は強い孤独を感じ「やる気が出ない。」という人もいるのではないでしょうか。

そういう一人で出来る仕事であっても、あえてチーム制にするなどして組織化することで、集団に帰属しているという意識を高めることができます。

たとえチームワークを必要とする仕事でなくとも、チームの仲間が今どういう仕事をしているのか、進捗状況はどうなっているのか共有されれば、仲間と話すきっかけになりますし、張り合いも出てきます。

孤独と戦うような仕事でも仲間がいるという意識だけで部下の気持ちは前向きに変わってくれるはずです。

積極的に声がけをする

チーム制が導入されていても、孤独を感じることはあります。朝出勤して退勤するまで、”交わしたのは挨拶だけ”という部下の方もいるのではないでしょうか。

とくに忙しい職場の場合、ピリピリとした雰囲気が職場全体を支配しているということがよくあります。こういう環境が当たり前になると、そこにいる従業員は強い孤独を感じ、やる気を失っていきます。

そこで、チームであってもそうでなくても、上司であるあなたが積極的に部下に声がけするようにしてみてください。それだけでピリピリした雰囲気がなくなり明るく活発な職場になります。

声がけのポイントは部下の変化に気づくことです。「今日も頑張ってくれよ!」という叱咤激励ではなく「元気な挨拶だね! いいことでもあった?」とか「今日は顔色が暗いね。何かあった?」のように、部下が話したくなるような声がけをします。

たとえ小さな変化であっても、定期的に声がけをすることで「この人は自分のことをちゃんと見てくれている。」と思い孤独を感じることが少なくなります。

研修生A子
研修生A子

話したいことがあっても自分から上司には話しかけづらいもんね。声がけしてくれればそれをきっかけに話そうって思うわね。

きむにぃ
きむにぃ

それに、「いつも見られている。」という意識を持つから、自然と中途半端な仕事はしなくなる、というメリットもあるね。

簡単な仕事は任せる

先ほど述べたように、単に集団に属しているからといって必ずしも社会的欲求が満たされているわけではありません。仕事を任せてもらえない状態が続けば、会社に帰属しているという意識が薄くなり、次第にやる気も失われていきます。

上司からすれば「まだ1人前じゃない。」とか「ミスが多くなり余計な仕事が増える。」などそれなりの理由があると思います。しかし、ひとりで仕事をやり切るという経験をしなければ、部下はいつまで経っても成長できません。

そこで、簡単な仕事や、大きな仕事の一部など、すぐに達成できる仕事を任せるようにします。この時、重要度が低く、高いスキルがなくても出来る仕事を選んであげることが大切です。

誰でもできる仕事であれば、ミスする確率も減りますし、ミスされたとしても、重要度が低ければ大した影響は出ず、フォローもしやすくなります。

簡単な仕事をひとずつ与え、達成感を味わえるようになれば「自分も人の役に立てている」という意識が芽生え、会社の一員としてやる気を出してくれるようになります。

仕事の目的を伝える

仕事を任せてもらえても、「何のためにこの仕事をしているんだろう。」と単なる作業として認識してしまい、やる気が出ない人もいます。

研修生A子
研修生A子

これすっごくわかる! 特に決まりきったルーチンワークだとこれって私じゃなくてもいいんじゃないの? って思っちゃうもん。

きむにぃ
きむにぃ

そうだね。でもそういう仕事も必要だからあるわけだよね。その仕事がどれだけ大切か、ということを知れば印象もずいぶん変わるんじゃないかな。

仕事が作業化してしまう人には、その仕事の目的や、その仕事ができあがった背景などを教えてあげるようにします。

たとえ単調な作業であっても、「この工程は仕事全体の中でこういう役割があって、この工程があるからこそお客さまに感動を与えることができるんだよ。」というように目的を教えてあげれば、その仕事に対する姿勢が変わります。

また、必要ないと思われる仕事でも「実は過去にこういう事故があって、この仕事は二度とその事故を起こさないための再発防止策の一環なんだ。」という背景を教えてあげれば、仕事に対する責任感も変わってくるでしょう。

仕事のゴールともいえる目的や、背景など仕事の全体像がわかると、自然とやるべきことの方向性が見えるようになり、やる気をもって仕事に臨むようになります。

承認欲求が満たされていない人のやる気の上げ方

承認欲求は、自分という人間を他人に認めてもらいたいと思う欲求です。尊厳欲求ともいいます。

承認欲求の段階にいる人は、「仕事で認められたい!」などの欲求を持っているので、それなりに仕事のできる人が多いです。

しかし、それなりに仕事ができる人というのは上司も安心しきって、あまり構ってもらえません。
皮肉なことに上司は手のかかる部下ばかりを気にして、承認欲求の段階にいる人は後回しにされてしまうのです。

承認欲求が満たされない状態が続くとやる気を失うだけでなく、「もっと自分を評価してくれるところがあるはずだ。」と転職を考えるようになります。正当な評価をしてあげないと、仕事ができる人材を流出させることにもなりかねないのです。

そこで、次のような方法で承認欲求を満たしてあげるようにします。

評価を可視化する

あなたが勤めている会社ではきちんと社内で統一された評価制度がありますか? 評価制度はあるけど、上司の感覚や印象で評価が決まってしまうようなものではないでしょうか。

評価制度がない、または感覚や印象で評価する、というのは部下がどれだけ頑張ったのか、ということを客観的に計る指標がないということです。部下からすれば、「あれだけ頑張ったのに認めてもらえていない……。」と大きくやる気を失うことになります。

そのため、評価制度を作ることは絶対で、加えて評価が不公平なものとならないよう、評価基準を明確にし、評価シートを配布するなどして可視化させることが必要です。

評価方法には絶対評価、相対評価などいろいろな方法があり、その会社によって選択すべき評価方法が変わってくるので一概にどの方法が良いとは言えません。

なるべく不公平感が出ないように、定量的評価定性的評価をバランスよく組み合わせることが求められます。

研修生A子
研修生A子

定量的評価と定性的評価??

きむにぃ
きむにぃ

定量的評価とは、簡単にいうと、数字に基づいた評価のことだよ。売上、契約数、処理数、出勤率など絶対的なものだから評価にブレが出ないのが特徴だね。

研修生A子
研修生A子

売上〇〇万円以上で昇給! とかね。確かにわかりやすいけど、新しいアイデアを出したとか積極的な行動は評価の対象にならないの?

きむにぃ
きむにぃ

そういった数字で表すことができない評価を定性的評価というよ。評価に不公平さが出ないよう原則は定量化するけど、どうしても数字で計れない仕事もあるからね。

YOUではなくIの言葉で褒める

承認欲求を満たすには「褒める」ことが一番です。一昔前であれば「叱る」ことも一定の効果がありましたが、今は働き方や価値観が多様化しており、叱って育てるというのはむしろ逆効果です。

ところで、褒めると聞いてどんな言葉を想像しましたか? 「よくやったな!」「えらいぞ!」「頑張ったな!」こんな言葉でしょうか。実はこれらの言葉はYOUメッセージと言われています。

YOUメッセージとは「あなた」を主語にした言葉で、先ほどの誉め言葉も「(あなたは)よくやったな!」「(あなたは)えらいぞ!」「(あなたは)頑張ったな!」と相手を主語にしています。

もちろん、こうした褒め方でも褒めないよりはマシなのですが、人によってはバカにされていると感じたり、多用すると効果が薄くなったりするというデメリットがあります。

そこで、オススメしたいのがYOUではなくIメッセージを使った褒め言葉。Iメッセージとは「わたし」を主語にした言葉で、「目標達成してくれて嬉しいよ!」「君の姿勢には頭が下がるよ!」「説明が上手くて感動したよ!」などの言葉です。

嬉しい、頭が下がる、感動した、という表現は、すべて「わたし」が主語になっています。Iメッセージは他でもない言葉の送り手側の気持ちなので、受け手がバカにされているなど否定する余地はなくなります。また、YOUメッセージの褒め言葉よりも心に刺さります。

慣れるまでは難しいかもしれませんが、Iメッセージを使いこなすと、部下も心の底から喜んでくれるので、こちらまで嬉しくなるはずです。まさにWIN-WINの褒め言葉ですよね。

ライバルを設定する

承認欲求の中には「他人に認めてもらいたい!」という欲求以外に、「他人よりも優位と認められたい!」という上位承認という欲求があります。

他人と優劣をつけて満足することはあまり上品とはいえませんが、誰でも少なからず他人と自分を比べたという経験はあると思います。

そうした上位承認を満たすために、部下のライバル関係になる相手を設定してあげるという方法があります。この方法は単に上位承認を満たすだけでなく、ライバル同士で相互に成長できるという相乗効果も期待できます

研修生A子
研修生A子

ライバルってなんだかスポーツみたいだね。でも、仕事上でライバルとなる相手を設定するってどういうこと?

きむにぃ
きむにぃ

例えば契約数を競わせるイベントを開催して、上位成績になることではなく、成績が近い相手を超えることを目標にしてもらうんだ。

研修生A子
研修生A子

「あなたが狙うべきは〇〇さんだね。普段の成績は〇〇さんの方が少し上だから超えられるよう頑張ろう!」みたいなことかな。

きむにぃ
きむにぃ

そうだね。個人をターゲットにして奮闘させるのもアリだけど、チーム対抗戦にすると相手チームをライバルとして設定しやすくなるし、イベントも盛り上がるよ。

実力差の近いライバルがいることで、お互いに「負けたくない!」という気持ちになり、常にモチベーションを保つことができます。

まとめ

やる気がないというのは、何も怠けたいから、というわけではありません。記事でも紹介したように、人間は自分の欲求に基づいて行動しようとします。何かしらの不満や、満たされない気持ちを抱えているからやる気が出ないのです。

「あいつはやる気がないからダメだ。」とすぐに決めつけるのではなく、まずは部下がどういった気持ちであるのか、何が満たされていないのか、日々のコミュニケーションで注意深く観察することが大切です。

というわけで、今回は部下のやる気をグングン上げる7つの方法をお伝えしました。では!

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この記事を書いた人
きむにぃ

教え方コンサルタント、話し方コーチ。長年にわたりコンタクトセンターの研修講師として従事。自身が開発した業務研修では、独自の教育ノウハウを用いて離職率35%→0%を達成した。2018年、うつで休職したことをきっかけに教え方コンサルタントとして独立。また、株式会社クラウドワークスが提供するマンツーマンのスクールサービス「サイタ」では合格率11%の認定試験を通過。コミュニケーション力を上げる話し方コーチとしても活躍中。

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