クレームで殺されないために覚えておいてほしい3つのこと

以前、部下に対して「クレームは大変かもしれないけど、クレームで死ぬことはないよ。そう思えば苦しい気持ちもなくなるさ」などと言ったことがある。

たしかに、コンタクトセンターであれば電話だけの対応だから、殺されるようなことは考えにくい。しかし、対面接客ではそのリスクがないとは言えない……。

クレームをつけられた経営者、暴行死。男2人を逮捕

http://www.sankei.com/west/news/171231/wst1712310011-n1.html

こんな恐ろしいニュースがあった。簡単にいうと、居酒屋(ちゃんこ料理店)の経営者が男性2人からクレームをつけられて、挙句殺されてしまったという事件だ。

ニュースには詳細が明かされていないが、どうやら料理の盛り付けの仕方や従業員の態度が気に食わず、責任者として対応した経営者の方を殴る蹴る、さらに土鍋を使って殴る、ということをして殺してしまったようである。酒に酔い、男2人ということで気が大きくなっていたのだろうか。

それにしても、これまで土下座事件のような不当クレーマーの話はあったが、このような殺人事件(執筆時点で殺意が認められていないので正しくは傷害致死ということになるが、あえて殺人と呼ぶことにする)というのは聞いたことがない。本当に恐ろしく痛ましい事件だと思う。

怒りを抑えるために場所を変える

ところで、対面接客の場合でこのような危険に晒されないようにするにはどうすればいいのだろうか。

今回の事件でひとつ気になることがあった。それは、暴行を受けたのが居酒屋の個室内であった、ということだ。殴られたタイミングがいつだったのかわからないので、一概には言えないが、対面でのクレーム対応一般でいえば、相手がヒートアップしているような場合、まずは別の場所に移動させることが基本である

相手が怒りで頭に血が上った状態の時は、人を変える、時間を変える、場所を変える、と「3つの変える」が有効と言われている。これは、人間の怒りのピークが6秒程度と言われており、そのピーク時に対応しないよう、少しでも冷静に、クールダウンした時に対応するための方法である。

対面接客では迅速性が求められるので、前述の通り場所を変える、が1番効果的だ。「他のお客さまもいらっしゃるので、こちらでお話しさせていただけますでしょうか」と一声かけて、決して相手のペースにハマらないようにしたいところである。

相手のホームに持ち込ませない

そして可能なら店の事務所だったり、応接室だったり、少し広めの場所まで連れて行くといい。個室というのはこれまでこの客2人がいたいわばホーム。また狭い個室だと、逃げ場がなく大変危険だ。少し広めの場所なら何かあっても逃げる余裕ができるし、相手からすればアウェイなので心理的な圧迫もあり、簡単に手を出そうとは思えなくなる。

この「相手のホームで対応しない」というのが非常に大事だ。例えばタクシーの暴行事件などをみてもわかるように後部座席というのは客として振る舞えるホームになり得る。また、自分の足の前に運転席があり、優位性を感じやすく、攻撃しやすい位置である。したがって、相手のホームではなく、こちら側のホームになんとか連れ出して対応することをまずしてもらいたい

無理はせず警察の力も借りよう

しかしながら、連れ出す間も無く殴られたり脅されたりしたら、そんなことはできないと思う。事前にヤバそうな客だ、ということがわかっているなら、あらかじめ従業員同士で合図などを決めておき、すぐに警察を呼べるように備えておくというのもひとつの手だ。

また、すでに「殺すぞ」などの暴言や、土下座などを強要されているのであれば、脅迫罪、強要罪で警察を呼んで対処してもらうことができる。

さいごに

何はともあれ命が1番大事だ。この経営者は真面目な方だったのか一生懸命対応しようとしたのかもしれない。しかし、そのような危険が迫っているときは、すぐに逃げてほしい。命を投げだしてまでしなければならないクレーム対応なんてあるはずがないのだから。

普段、対面接客でのクレームに悩まれてる方は、とくに気をつけてもらいたい。頑張りすぎないことを切に願う。

今回の事件は本当に悲しい事件である。犯人2人には浅はかな行動を猛省し、きちんと罪を償ってもらいたい。

勇敢に対応し、亡くなられた方のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

フォローして情報を入手する

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)